「ちょっと千鶴、授業終わったわよ」
「……んー?」
何だ、もう授業終わったのか。寝てたからかな、すごい早く終わった気がする。
「千鶴ちゃん、ちょっとおいで」
先生に呼ばれた。
何スか、説教スか。
「ついておいで」
「へぇーい」
いつもより歩みの遅い先生の後をぼうっとついていくと、保健室に辿り着いた。
まさか、先生……。
「セクハラはお断りですよ!」
「馬鹿言ってないで、ちゃんと斎藤先生に診てもらいなさい」
「ふぁーい」
何だ、気付かれてたのか。流石、恋愛以外は鋭い先生様。
「……あれ、斎藤先生いませんね」
「セクハラお断り!」
「馬鹿!」
頭をはたかれた。かよわい女の子の、それも病人の頭をはたくとは!
鬼畜!!