「痛いよ!」
「なら早く証明してみせてよ」
「だから、それは出来ないって言ってるじゃん!」
「だったら嘘なんでしょ」
「嘘じゃないってば!」
さっきからずっとこれの繰り返し。何なのこいつ、本当はかなり危ない奴なんじゃないの?
「ねぇ離してよ」
「天瀬さんが嘘を認めるか、証明してくれたら離してあげるよ」
「嘘じゃないし証明も出来ない」
「だったら離さない。この手は一生離してあげない。ずっとずっと、ずっと」
そう言って恍惚としたような笑みを浮かべる槙くんに、背筋が寒くなる。
こいつ、危ない。
「離して!」
私は思いっきり槙くんの腕を振り解き、鞄を引っ掴んで教室の外へと駆け出した。
「わっ!?」
「あぎゅっ!」
誰かにぶつかった。や、やったぁ、人だ人!助かった!



