翌日の放課後、私は神崎さんに連れられて屋上に来た。神崎さんは昼休み辺りからすごい沈んでる。
まさかバレたわけじゃないよね?
「聞いて天瀬さん。私ね、振られちゃった」
見りゃわかる。てか見る以前から結果は知ってる。経緯は知らないが。
「告白、したの?」
「ううん。先生の方からね、貴女は僕のことが好きなんですかって聞かれて。
だからはいって答えたら、気持ちは嬉しいけど、彼女がいるから付き合えないって、言われてっ……」
神崎さんは今にも泣き出しそうだ。そりゃ振られたら痛いよね……。
「神崎さん。私からは何も言えないけど、神崎さんにはまだまだ他にもチャンスがあるよ」
「天瀬さん……」
「だから元気出して」
「ありがとう……」
神崎さんは僅かに微笑んだ。



