これは、かなり本気だ。すごく本気だ。先生のことよく見てる。



日だまりみたいな人、ね……。



「先生に彼女いるかも、とか考えたりしないの?あれだけモテるんだし」



「考えるよ、勿論。でも先生、彼女いるって言ったことないし。かといって、聞くのは怖いからしないんだけどね。

もし彼女いるなら、私も潔く諦めるけど、まだ私にもチャンスがあるならめげないわ」



グッと胸の前で拳を握り、意思の固さを表す神崎さん。あ、何だ、諦めるんだ。



なら彼女いますって言ってしまえば簡単じゃん。彼女の正体は明かさないけど。



「恥ずかしいけどね、私これが初恋なんだ」



あらまー。



「そうなんだ。じゃあ頑張らないとね」



「初恋じゃなくても、頑張るよ」



いくら頑張っても、叶うことはないけどね……。酷いかもしれないけど、私だって好きなんだもん。



譲れないよ。