先生と私の珍戦争




昼休みが終わって、噂の神崎さんが帰ってきた。鼻歌交じりにスキップなんかしちゃってさ。



あらま本当に美少女だわー。ふんわりカールの黒髪に、眼鏡はないからコンタクトかな。



あれ、本当に神崎さんか?疑う程変わっていらっしゃるぞ。



ふぅむ、カノンちゃんの観察眼は鋭いから、恐らく先生とはこの先何もないだろう。



「星夏ちゃん、グミあげるよ」



近くにいた男子が、デレデレしながら神崎さんにグミを渡した。星夏ちゃん、だって。



「いいの?ありがと!」



神崎さんは無邪気に笑ってグミをもらった。その笑顔に、そこらにいた男子はたちまちタコのような顔色に。



それを見ていた周りの女子の何名かは、面白くなさそうに眉間に皴を寄せている。



あらまー、これは実に着々と敵を増やしておりますなぁ。



あーぁ、面倒なことになりそ。