先生と私の珍戦争




「担任ったらすごい戸惑っててね、あの動揺っぷりは面白かったわ。今も神崎、先生の所でご飯食べてると思うよ」



「マジでか。早く拝みたいわ」



「もしかしたら担任と神崎付き合うかもって、もう学年の中ですごい噂になってるわ」



「マジでか。噂って怖いな」



「先生と生徒の恋かぁ。相手が担任だし、これはちょっと一波乱ありそうね」



「例えば?」



「担任のファンクラブの人間からのいじめ、とか有り得そう。あの人達やりそうだし」



「あぁ〜、主に三年の方々が……」



「でもまぁ、私は担任と神崎がくっつくとは思えないけどねー」



カノンちゃんはいちごオレのストローをくわえながら、興味なさそうに言った。



「何で?」



「だって担任、明らか引いてたし。笑顔が微妙にひきつっててさ、一刻も早く離れたさそうにしてたから」



「ふぅん……」



「でも神崎の奴、変わってから粘着力が半端じゃなくなって、ずうっとベタベタしてた。あの調子で担任の傍にいるとすると、もうすでに嫌われてるわね」



「大変だねぇ、モテる男は」



「ホントよね」