私は優しいちーちゃんの腕の中でたくさん泣いた。 なんで涙が溢れるのかなんてわからないけど、泣いた。 だけどたぶん、彩人くんに無視されたから、悲しかったんだと思う。 でも、なんで無視されたくらいで悲しいんだろう…? ちーちゃんは私が泣き止むまでずっと、優しく頭を撫でてくれていた。 私が泣き止んだころには、日は沈み、暗くなっていた。 ちーちゃんは心配して『大丈夫?送ろうか?』と言ってくれたけど、断って歩いて帰った。