目的の建物の中に入り、受付を済ませてから空席に座り、静かに順番を待った。



「なんかあんま実感わかねーな」

「そうだね」

「でもさ、俺らの愛の結晶だよな!」

「似合わない…」



 そう言ってくすっと笑うと、少し不機嫌そうに口を曲げられた。



 でも……私たちの愛の結晶かぁ……


 確かにそうなのかもしれない……



 それから他愛もない話をしていると、


「林さーん、どうぞー!」



 白い制服を着た女性に呼ばれた。



 ユーダイが「行くか」と立ち上がったのに続いて立ち上がり、呼ばれた場所に向かった。