体育館の裏に行くとふたりはたやすく見つけることができた。





 どうやら何か話しているようす。





 当たり前か。










「橘くん、どうしてもだめなのぉ?」


「はい、お付き合いすることはできません。」


「あんなに橘くんのこと嫌いだって言ってたのにぃ?」


「それでもボクは小夜さんのことが好きなのでできません。」










 あれ?


 これ、止めないとヤバくないですかっ?!





 いやいや、彩人くんを信じよう!










「はぁ…マジ信じらんないっ!あんなののどこがいいわけっ?ちょっと美人だからってお高くとまってて!!」










 なんか、口調が変わった~っ!?



 佐藤さんがこちら側に背を向けてるから、表情はわからないけど、すっごく怒ってるのはわかる。



 あの可愛らしい佐藤さんとは思えない…



 てか、いいとこなくてすんませんねーっだっ!!



 全く失礼なヤツだ!










「小夜さんは美人なだけじゃないですよ。とても優しいし、可愛いし、お料理だって上手です。・・・ね、小夜さん?」





 えっ!?


 私っ!?



 なんか、足音が近づいてくるのですが…?










「小夜さん、隠れてないででてきてくださいよ。」










 彩人くんはそう言って、私を後ろから抱き締めた。










「っ!?/////」