「あら~?何を見せつけてくれるの~?」





 ・・・ん?


 今思ったけど、この人たちが驚くようなこと、何か出来たっけ?


 大抵の事じゃ驚かないだろう…


 白昼堂々人前でキスしたりするような人たちだよ…?


 うーん…


 考えるんだ、小夜!






「もう、いいわよ。あんたたちはキスできただけでも許してあげるから。・・・してみなさい?★」


「…うっ」





 何言ってるのさっ!


 まだ、手をつなぐくらいしか出来ないんだよっ?!


 やっと最近、一緒に帰るようになったんだよっ?!


 やっと最近、恋人つなぎが出来るようになったんだよっ?!



 なのに、いきなり“キス”っ!?



 しかも、人前でっ?!





「無理無理無理無理~っ!!!!!」


「落ち着いてください、小夜さん。・・・人前ですることじゃありませんよ。」


「あらあら~?逃げちゃって~・・・本当は恥ずかしいだけだろ~?」





 あくまでも、ニヤニヤフェイスをやめないハヤT。



 あんまりそんな顔してるとまぁまぁカッコいいお顔が歪みますよ?(笑)



「そんなことありませんよ?ただ…」



 少し含んだ言い方をする彩人くん。



「ただ…?」

「早く言いなさいよ~!」



 興味津々な二人。


 一方嫌な予感しかしない私。















「小夜さんのかわいいキス顔を見せたくないだけです。」