「お金なんていりません」
「お駄賃は簡単…」
「「体で払って頂こう…」」
「勿論、性的行為ではありません」
「勿論、体を売るわけではありません」
二人の会話を聞いて、ホッと胸を撫で下ろす、男女二人組は
一つの人形に見惚れた

「その子は【レイティア】です」
「レイティア…綺麗ね…」
「うちの目玉商品でございます」
「買う人がいるの?」
「さぁ…」
男女は首を傾げ、部屋の奥を見た
「ひっ!!!」
「おやおや…覗き見が趣味ですか?」
「悪趣味ですね…クスっ…」
「それより願いを聞きましょう」
二人が真顔になると、男女はこう答えた
「レイティアを下さい」
「いいでしょう…」
「正し、願いの破棄はできません」
「はい」
「お代はちゃんと払うこと…」
「はい」
「じゃあ…商品はあちらにありますので
お代を頂こうか…」
二人が薄気味悪い笑みを浮かべると
男女の間に風が通る

「私は針縫(しんふぉ)と申します」
「僕は鋏殺(きょうや)と申します」
「お代は、どちらが払いますか?」
「私が払う!」
「わかりました」
針縫が女を誘導し女の体を縛る
「ちょっと!なにするの!?」
「貴女は左手?右手?」
「右手…あがっ!!!あがごふっ」
「小さい心臓…ミニマムね…」
それを見ていた男は悲鳴を上げた
「なんなんだ!お前ら!」
「レイティアが欲しいのでしょ?」
「そうだけど…っ」
「確かにレイティアの方が貴方の女よりもいい…さすが、英国貴婦人…」
「少し待っていてください…仕上げます」
男は待った…レイティアが手にはいる
男はとっくに彼女の事なんて忘れていた…