「じゃあ入ってきて
人形(ひとかた)さん」
「さんってことは女だね」
「残念」
「えー女でしょ?
最高に嬉しいんだけど」
男子が盛り上がる中
「どうも、紹介に上がりました」
この声…何処かで
「人形 日向です」
なーんだ!違った!
人形館の子は針縫ちゃんだもんね
それに、あの時は、暗くて良く顔も見れなかったし
「美人ー!!!」
「宜しくお願いします」
休み時間…日向ちゃんは
皆に囲まれて、注目の的になった
「何人家族?」
「二人よ」
「えーー!一人っ子?」
「いいえ…弟と」
「両親は…??」
「他界したの」
「へぇー…可哀想に」
皆が同情してるのを見て
イラっとしたのか…
この学校の理事長の娘
大柳 キキが、自作自演を始めた