そっと離れていく奏太の顔










状況が理解出来ず、
ただただ天井を見つめる










「「奏太・・・」」








視界のすみで
ゆらりと二人の影が動いた




次の瞬間には
奏太がお腹を押さえて
床で悶えていた




それを見下ろす
千隼と遥翔




遥翔の手には
たった今奏太から没収した
板チョコ




それは
綺麗にヒトカケラが
欠けた形をしていた




そのカケラは今



あたしの口の中で
甘く溶け広がっている