あたしは無意識に 自分をお姫様だっこする 奏太のシャツをぎゅっと握った 奏太は 桐谷くんからあたしを遠ざけるように あたしを抱いたまま 部屋の隅まで移動した その隣を歩いているのは千隼 奏太の足が止まって あたしを床にそっと立たせてくれた そして2人は かばうようにあたしの前に立って 部屋の中央を見る