感情のままに家を飛び出したけれど



暗くなった空に



迷い込んだ細い路地に




不安でいっぱいになっていた




見つけてくれた




探しに来てくれた





「藍・・・!」





遥翔が駆け寄ってきて


あっという間に
その腕に包まれる






守られてる







遥翔のぬくもりに
心からそう感じて




「もう泣かないで・・・?



 僕がそばにいるから」



 自然と涙がこぼれていた



「本当に・・・?」


「約束したじゃん」


「遥翔は・・・


 怒ってないの?」



遥翔はしばらく


あたしを抱きしめたまま
何も言わなかった



「遥翔・・・?」


あたしが名前を呼ぶと


あたしを抱く腕に少し力を込めて


優しく語り始めた