――… 「美山璃來(ミヤマリク)……さん?」 「は、はいっ!美しい山に、瑠璃色の璃に、倖田來未の來ですっ!」 あたしは思わずそう口走ってしまった。 意味分かんないわよ、あたし! ってか、倖田來未の來って……!! そう言ったあたしに、彼は優しく微笑んで…。 「面白い子だな。気に入ったよ。俺は佐田 蒼介(サタソウスケ)。よろしくね」 そう。 これが……佐田さんとの初めての出会いだった。