犯罪コレクターの独白

「分かりました。ありがとうございます」

「これは、十五歳以上の透明人間にしか見えないから。私もしているよ、ほら」

黒いトレーナーの左袖をまくる別所さん。

確かに、私の手の中にあるものと同じような腕時計に似た存在があった。

「本当ですね」

「安心していいから」

思わず、笑みがこぼれた。