犯罪コレクターの独白

弱々しい光を出す電灯がぽつぽつと存在する夜の街は、静寂に包まれている。

まるで、世界が私一人のものになったような錯覚に陥ってしまう。


黒い空にぽっかりと浮かぶ月は、出掛けることが少ない私の肌の色と似ていた。


少し冷たい風が、私の髪を揺らす。

動きを得た黒髪は、嬉しそうに私の額を隠した。