犯罪コレクターの独白

目的地は、初めて訪れる自宅近くのホームセンターだ。

欲しいものの売り場が分からなかったが、店員に聞くことはできない。

店員に、私は見えないのだから。

店内を彷徨っていると、やっと見付けた。

迷子の子供と再会した親の心境とはこのようなものなのだろうか、と考えながら私は商品を手にする。


人間の目には映らなくなったそのものと共に、私は店を後にした。