犯罪コレクターの独白

「分かった。行ってらっしゃい」

母が部屋を出た途端、体内で変化が起こる。

メラメラ、と熱い火が灯り出したようだった。


私も、赴かなければならない。

新たな罪を、築き上げるために。


両親が外出する様子を確認すると、私も外の世界へと踏み込んでいった。

珠希の手袋を借りて。