犯罪コレクターの独白

ところが、そんな私の気持ちは変わってしまった。

我が家が目に入ってきた瞬間に、だ。


『当時、マンション住まいだった名護さんは、マイホームを購入したかったらしい』


別所さんの言葉が蘇る。

その途端、私の身体は一気に虚無感に蝕まれた。


私は所詮、家を買いたかったためだけの、存在。