「秀俊君が透明人間だ、という事実は君のご両親しかご存知ではない」
そこで、別所さんは手にした書類を私に示す。
「珠希……」
「うん。珠希ちゃんはただのお兄ちゃんだ、と思っているはずなんだ。これからも、彼女には知らせないほうが良いだろう」
「はあ」
書類に掲載された写真の珠希は、真ん丸い目を細め、笑っている。
その面影が残る彼女の笑顔を、私は壊してはならない、と感じた。
そこで、別所さんは手にした書類を私に示す。
「珠希……」
「うん。珠希ちゃんはただのお兄ちゃんだ、と思っているはずなんだ。これからも、彼女には知らせないほうが良いだろう」
「はあ」
書類に掲載された写真の珠希は、真ん丸い目を細め、笑っている。
その面影が残る彼女の笑顔を、私は壊してはならない、と感じた。



