犯罪コレクターの独白

「その条件は?」

「君にとってはショックなことだけど、いいのかな?」

まるで別の透明人間によって操られたように、私は首を縦に振った。

「毎月……二十万円を振り込んでください、というものだった。当時、マンション住まいだった名護さんは、マイホームを購入したかったらしい」

ぷつり、と血管が切れたようだった。

私は、金と引き換えに育てられた透明人間。


頭の中で『絶望』だけがどんどん膨らんでいく。