いつもと変わらぬ、朝だった。

強い風により、雨戸がカタカタと音を立てる。


朝食を終え暫く経つと、別所さんが口を開く。

「秀俊君、十年前の私の発言を憶えているかな?」


『大事な話があるから』


「はい。その話とは?」

単刀直入に切り出す。