その後、別所さんには内緒で、英検関連のものは全て処分した。

もともと、英検受験は、自分が積み重ねてきた英語学習の成果を形として出したかったために、決意しただけなのだ。

透明人間の私は、社会に出られるはずがなく、資格を持っていても仕方ない。


英検関連のものと、携帯電話、更にワープロ打ちの自伝。

これらの存在を放棄したことにより、法子との繋がりも断ち切れ、『臼井喜成』は、完全に抹殺された。