犯罪コレクターの独白

午後六時頃、私の携帯電話が着信を知らせた。

電話が掛かってくる相手がいるとすれば、一人だけに限られている。

「喜成、英検の結果、返ってきた?」

「うん。法子は?」

「私も返ってきたよ」

法子は、感情豊かだ。

『演じること』に慣れてきた『名護秀俊』とは正反対だ。

触れたら弾んでどこかへ行ってしまうボールのような声から、私は結果を予想できていた。

「その声からすると、合格?」

「よく分かったね。合格点ぎりぎりだったから、凄く嬉しい。喜成も合格したよね?」

「うん」

私の答えに対し、法子は思い掛けないことを提案した。