犯罪コレクターの独白

「名前は偽名のまま?」

「はい。もう、僕は名護家に未練がないんです。ですから、生まれ変わった気分で」

「そうか。まあ、秀俊君に任せるよ。でも、私は秀俊君と呼んでいいかな? 何しろ、中年にもなったら、なかなか頭の切り替えができなくてね」

自嘲的な口調の別所さんに、笑いがこみ上げてくる。

「構いませんよ」

コーヒーのマグカップを流しに持っていく別所さん。


私は、嘘を重ねた。

『名護秀俊』は、まだ生きている。