犯罪コレクターの独白

二階では、珠希がくつろいでいた。

「お兄ちゃん、お帰り。体調はどう?」

「すっかり良くなったよ。珠希はセンター入試、どうだった?」

「想像に任せる」

悪戯っぽく笑ってみせる。

「うーん。その様子からすると、なかなか良かった、とか?」

「あったりー。答え合わせをした時点では、ほぼ大丈夫だと思う」

「そうか。よくやったな」

私の言葉に対し、珠希は思わぬことを言ってのけた。