「まぁまぁ、二人とも。時間無くなっちゃうよ」
「それもそうね。じゃあナイト君、御役目ご苦労。教室は私と朔で行くから」
見えない火花が散ってる二人の間に割入ると、遊佐は私の手を引っ張って廊下を歩きだした。
「あ、玲!じゃあまたね」
教室の違う玲に慌て手を振りつつ、遊佐に着いていく。
「遊佐ちゃん、玲をそんな邪険に扱わなくても……」
「いいのよ。アイツ、私と似てなんかむかつくのよね。それより二限の小テストだけど……」
遊佐はフンと鼻を鳴らすと、別の話題へとすり替えた。
どうにか二人共仲良くしてほしいけど、これがなかなか難しかったりするのだ。

