「はじめまして・・・」

もちろんパパも気づかない。

ソファーに座らされて パパと会話が始まって
私は その横でドキドキしながら
話の行方を聞いている。


「それで 何の仕事してるんだい?」

パパの目は やっぱり髪型に行っていた。

「あ すみません。こんな髪型で大切なお話を
しに来たりして…。僕は あの・・・・」

言いかけた瞬間 悲鳴がして 驚いた。

階段をおりてきた 凛が こっちに向かって
指をさして固まっている。

「あ~~~~あ~~~~」

「こら 凛 大事なお客様なのに 失礼よ!!」

ママに一喝されても 凛の声は止まない。

それはそうだろう
多分ウチの両親が疎すぎるんだもん


「け・・・・け・・・・けい・・・・」

「あら凛も覚えてた?蘭が昔付き合ってた・・・」
ママの声をかき消す。


「キャ~~~~~!!!Kei だ!!!!」

佳真が説明するより 凛がしてくれた。

「ほらほら 俳優の Kei だよ!!!
ママが いい曲だって言って 凛 アイフォンに
入れてあげたでしょ?」

両親の顔が固まった。