「いいじゃん それ食べたい。」

佳真の声に飛びあがった。

「あれ どうしたの?いつからいるの?」

「俺ずっといるんだけど 全然気づかないほど
集中してたから~~」

佳真が笑った。

「え?じゃあ この失敗だらけの全貌を見てた?」

「見てた・・・・。」

「マジ?や~~~もう~~~
恥ずかしい~~~~」
穴があったら 入りたいよ。


佳真がしゃがみこんでいる私の前に来て
顔を覗き込んだ。

「やだ・・・」恥ずかしくて顔をそむける。

「嬉しかった。一生懸命で・・・・。」

甘く低い声が耳元に広がった。

「一生懸命だけど…何もできなかった。」

「しょっぱいチャーハンがある。」

「ダメ 体に悪いもん。
お醤油入れすぎた。」

さらに落ち込む私の頬を優しく両手で挟んだ。

「大丈夫 俺には最高に今
食べたい ごちそうがあるから・・・。」

「ん?」

佳真が私を抱き上げる。

「何?何?重いから下ろしてよ!!」

「やだよ~蘭が俺のごちそうだから~~」

佳真は大騒ぎの私を軽々と持ち上げて
階段を上って・・・・そして・・・・・・

佳真の方が料理上手いかも・・・・。