……あぁ。 あの日、雪が降っていなかったら。 あの日、もっと早く救急車が到着していたら。 あの日、僕も一緒に帰っていたら。 ……ふたりと別れることに、ならなかったのかな。 「……っ!」 「駄目だ、和馬。もし、なんて考えたら」 「浩樹…」 「俺らは、あいつらの分まで、幸せになんねーと」