薇姫/獣帝




あのこの声が鮮明に蘇ってバッと目を覚ます。



古傷が痛むのを感じて押さえつけた。





あんなに、鮮明に蘇ってきたのは久しぶりかもしれない。




私は自分自身の不甲斐無さに苦笑した。





何年も経てば、人間は忘れてしまう。





私だって、たとえ真っ黒でも人間。





ごめん、こんな奴が、貴方のーーーで、ごめん……………







私は目を瞑って鈍く痛む古傷を押さえていた。