薇姫/獣帝





「あれ、帰ってきたんだ」


「おー捕まったんだ?」


「……zzZZ….」


部屋の中には、青海、秋庭、赤梨が居た。




「よ、琉稀」



………気安く呼ぶな。



本心をぐっと呑んで私はただただそいつ等を冷たい目で見ていた。




部屋に沈黙が訪れ、何となく気まずい雰囲気になる。




「………座れ」



そう言って私の腕を離して1人、黒いソファーに座る葵。


「琉稀、琉稀」


芦屋に呼ばれて見ると、1つのソファーに座っていて隣をポンポンと叩いていた。



………座れ、と言う事か。



私はおとなしく芦屋の隣に座った。