薇姫/獣帝






携帯の着信音が鳴っていることに気づいて通話ボタンを押した。





『……はい』





「琉稀?!




ごめんだけど、来てくれる?!」






恭輔の焦った様な声が喧騒の中らしく小さく聞こえた。





『何でーーーー…‼』




「相手に手こずっているんじゃない‼












紘を止めてくれ‼」












紘……





ガクッと手から力が抜けて携帯を落としそうになるけど、屋敷にあるバイクへと走っていた。





『すぐ行く‼』






そう言って強制的に電話を切った。




エンジンをフルに飛ばして、警察に止まれと言われても止まらず、






ただただ倉庫に向かってバイクを飛ばした。







嫌な予感しか、しないんだよ。