『は……「琉稀?!?!生きてる?!」
……は?
『何の話してるの?』
「…いや、ごめん、なんでもない。」
突然尚の声から透璃の声になり、全く気持ちのこもっていない謝罪をされた。
『もう、来たの?』
「うん。
今日は來哉と恭輔と陽はクラスの何かで早めに行ったから俺等だけ。」
透璃は「早くね」と何気に急かしながら電話を切った。
まぁ、準備出来てるから行けるけど…
ソファの上にあるスクバを握って玄関でスニーカーを履く。
ガチャン、と響いた静かなマンションの最上階。
その部屋の中には
秘密が沢山詰まっている。
フロントを通り抜けて外に出ると車が止まっていて、それに乗り込むと涼しい…寒いくらいの冷気が肌を掠めた。
『おはよ』
「おっはー」
「…はよ」
尚はハイテンション、透璃はロウテンション。
対極的な2人に少し笑みが漏れると、尚が「楽しみだよねー!」と笑いながら言ってきた。
『…本音を言えば、面倒くさいかな』
「え゛」
「琉稀に同感」
「え゛」
尚は私と透璃を信じられない、といった目で見ながら口元に手を当てた。
『紘は?』と聞くと、「先に行った」と透璃が呟いた。
「何か、学校に携帯忘れてやばいからってさー。今日の紘変!」
尚は頬を膨らませて不満オーラを醸し出すが透璃も私もスルーしたら泣き真似をし出した。
…面倒くさい奴だ。
苦笑して目を瞑った。
……紘。
無意識に力が入っていた手は震えていた。

