バタバタ………
外から慌ただしい足音が響いて、近くでその足音が途絶えたものの何か大声で話し合う声が聞こえて嫌な予感しかしなかった。
ガラッと音をたてて開いたドアの奥には焦った様な顔をした見慣れた面々。
「っ琉稀‼」
紘がまず近寄って来て私のベッド傍で泣き崩れた。
私の手を握って腰が抜けたみたいに座り込んでポロポロと涙を流していた。
「………よかった…っ…
ごめん、琉稀…ごめん………」
紘は私の手を両手で握ってそれを自分の額につけて謝り続ける。
『紘…何で謝るの………』
眉を下げながら聞くと、紘は顔を上げず握る手に力を込めた。
「………俺…守れなかった…っ」
紘の涙が私の心を締め付ける。
悲しくてしょうがない気持ちに、紘の髪をふわりと撫でた。
『………紘、私は守ってもらう為に紘と
居るんじゃ無い。
守る為に居るんだよ。
紘に守られて痛い思いをしなくても何も嬉しくない。
紘、自分の価値を下げて見ないで…』
紘は小さく嗚咽を漏らしてこくりと頷いた。
「でも………俺も琉稀、守るから…」
紘は強い。
そして、私をよく解っている。
だから、紘の言う事やる事…全て許してしまうんだ。
「っはぁ………久しぶりにこんな走ったぜ……」
「仕事でもこんな走らねぇよ…」
「……っはぁ…」
「いやぁ、感動物語だったねっ…はぁ…」
「息切れすぎだろ…」
「貴方だって息切れしてます。」
懐かしい声が3つと最近も聞く声が3つ。
『久しぶりだね、淳、日向-Hyuuga-、暁月-Akatsuki-』
「おう。仕事から最近帰ったからな」
「帰って来て早々こんな事あるからびっくりさせられるよ」
「琉稀……」
暁月、日向、淳とみんなは笑いながら順に私の頭を撫でまくった。
『棗、咲夜と怜央まで来たの?』
「悪ぃのかよ。」
「そりゃ、琉稀の事だしね」
「仕事より大事でしょ〜」
3人は息を吐きながら笑っていた。
「ったくよぉ、久しぶりに会えばこれだから嫌になるぜ」
『んじゃ、来なくてよかったのに』
「んな……?!」
「暁月、素直にならないとダメだぞ」
「琉稀ぃ~…」
この3人は普段は全く合わないのに、抗争時は息が合う。
おかしい3人組だ。
咲夜は怪訝な顔で冷たく3人を見て、棗と怜央は笑いながら3人を見ていた。
「お前等何も変わってねぇな」
「お、真弓じゃん!
いつから居たんだ?」
「最初から居ましたケド?」
忘れられてる可哀想な真弓。
真弓は苦笑しながら分厚い紙を脇に挟んで「怜央」と呼んだ。
怜央は「ん?」と返事して振り返って、それを確認した真弓がクイッとドアを顎で差した。
「んじゃ、俺の琉稀ちゃんよろしくねぇ」
「てめぇのじゃねぇよ、ボケ!」
怜央は笑いながら真弓と共に部屋を出て行った。

