薇姫/獣帝





倉庫はいつもの活気が無く、少し肌を痺れさせる様な緊張感が漂っていた。


『……敦』



「ぅわぁぁあああ‼」


敦に後ろから声をかけると大声を出して後ずさっていった。



肩を落としてそれを見ると、敦はびっくりしたー、と息を吐いていた?


「総長、送りましょうか?」



「あぁ……………」



『一時的に家に帰るのか…


あ、キーケースとってこないと』



「あ?あぁ…そうだな」



私と來哉は部屋に行ってキーケースを取り出した。




…----……--…-…………---------……



外が何だか五月蝿い。



私は外に神経を集中させようとして、來哉が舌打ちした。



「……ここに居ろ。



絶対出てくるな」



…………



やっぱり、抗争?





なら、私だって





『私も獣帝の人間なんですけど?』



口角を上げて言うと、來哉は目を見開いてすぐ溜息を吐いた。



「ったく……喧嘩したがる女何か、てめぇくらいだぞ」



『貶してるの?』




「……いや、褒めてる」




來哉は少し笑ってドアを開けた。




すぐに扉の向こうに目を向けて眉間に皺を寄せた。




「……危ない事だけはするな。」



『はいはい。』




「危なくなったら助けを呼べ。」



『はいはい。』





來哉は解ってんのか、と怒りを露わにしながらドアの向こうに1人で向かった。





私もその後をついていくと、激しい喧騒が広がっていた。






紘も、皆戦ってる。




私は口角を上げて階段の手摺から飛び降りた。



「あってめっ……」



來哉が何か言ってたけど無視。



私は着地してすぐに1人を殴った。




『さーおいで?』



指の関節を鳴らしながら微笑んだ。



『腰抜けたの?ヘタレクソ野郎共が』



挑発にすぐ乗る男共を殴って蹴ってを繰り返す。