薇姫/獣帝




「もー、2人とも遅いよ」


手にビーチボールを持っている尚が頬を膨らませて不機嫌ですアピールをしている。



『ごめんごめん、初めてだから何か新鮮でさ』



「てか何でフード被ってんのー」



陽が私のフードのテッペンをつんつんと引っ張りながら笑う。


『暑いから』



「逆に暑いだろー」


「チャック締め切ってるしね」



恭輔も少し頬を引き攣らせながら言う。



何だ、恭輔も敵なのか。



私は肩を落としながら陽の手を払った。



『行こうよ』



「そだなー」



「海ーー‼」


「はぁー疲れる」



「眠…」




「……」


「暑…」




本当纏まり無いな。





來哉は欠伸をしながら半袖の黒のパーカーをパタパタとして風を送りこんでいた。




「來哉、バレー今年もしよっ!」



「……アレはもうしねぇ」



「なぁんでー‼」



「シニンの後片付けが面倒だから」



「え?後片付け何て今年はしませんよ?



ただ浜辺に灰になるまで放置しておきますよ」



「シニン何て出なかったよー‼



てか恭輔怖いー‼」




尚は騒ぎ立てるし、來哉は鬱陶しそうに尚を払い除けるし、恭輔は毒舌吐くし。



忙しい奴等。



私はそんな会話に笑いながら皆の少し後をついて行った。