薇姫/獣帝




「お前等はいつもの部屋。


琉稀と紘は来い、案内する」




來哉はさっきのさっきまでまだ覚醒せずに半分寝ていたが、やっと目覚めたらしい。




てか、いつものとこって……



何回泊まってんだよ。



『悪いな…』



「いや、慣れてるしいい」




「ここ誰も住んでないのか?」


紘はぐるりと見渡して呆然と呟いた。




「あぁ。



一ヶ月に二回管理人が掃除しにくるだけだ」




……ほう。



ボンボンの思考はよくわからないな。




私はそう思いながらおとなしく來哉について行った。





「こっちが琉稀でこっちが紘」




2つの扉を指差して私達を振り返った。




「大体はリビングに何でもあるからそれを使え。



尚達の部屋はお前等の部屋の真下だ」



……わお。




地面叩いて煩くしてやろうかな。←



『ありがと』


「ん」



來哉は返事して「着替えたら玄関な」と言って階段をおりていった。





この屋敷は横にはあまり広くないが、縦にでかいかな。



普通の一軒家より3倍くらい。



『んじゃ、後でね』



「うん」



紘と別れて部屋に入り、着替えの準備をする。




さっき渡された水着を着ながら部屋を見渡した。



ベッドはもちろん冷蔵庫もあり、バストイレも一応ある。



何だかホテルの様だった。




着替え終わった服をベッドの上に投げ捨ててさっきの黒のパーカーを着てフードをかぶった。




財布と携帯をパーカーのポケットに入れて部屋を出た。




部屋の外には既に紘が海パンに半袖の白いパーカーを着ていた。


「……暑そ」


『そこまででも無いよ』



紘は結構暑がりだもんね。



余談しながら2人で玄関に行くと、全員揃っていた。