薇姫/獣帝




『來哉と恭輔がおごるの?』


「うん、多分今回は恭輔だけど」




『何であの2人?』



1番の疑問を口に出すと、3人は苦々しく笑った。




「……まぁ、あの2人の親が経営している会社があって。



それが2人の1番の接点だったかな。




まぁ、その2人がほぼ交互に俺等の物奢ってくれるんだ。



断ってはいるんだけどね…」




尚は気まずそうに目を伏せて壁に凭れかかる。



「來哉が、いつもこう言うんだよ。




“払わせてくれ。あいつはソレに自分に存在意義がある様に感じるみたいから。”





って……」



陽は悲しげに天井を仰ぎ見た。



「……別に俺等にとって居てくれるだけで楽しくて、嬉しいのにな。




存在意義にはそれはならないのかな」





透璃は悲しそうに笑って拳を握っていた。





……わからないけど、




『私にはあまり言える事は無いけど、




気持ちは、本当の気持ちは本人にしかわからない。



じゃぁ、その気持ちはどこにいけばいいのか。』




3人は首を傾げて私を見ている。



それに微笑んで口を開いた。





『口に出すしかないんだよ。



出すにしろ、出させるにしろ。



恭輔の気持ちは、今…迷子なんじゃないのかな。



いつも兄の様で、大人ぶってるけど。





その気持ちが、弟の様なあんた達に伝えられないんだよ』











ーーー自分のせいで他人がどうこうなるのが怖いんだよーーー








そう。



自分の気持ちが人に伝染する。





それが、怖いんだよ。