薇姫/獣帝





透璃は確か、尚と同室だった。




尚は食堂を見た時に食べていたから居ないだろう。



後ろに紘が居たけど、そのまま部屋に向かった。



『………氷室で何かあったか?』



静かにそう聞けば、紘はピクリと肩を上げる。




「………琉稀の任務の援助を、と。



あと、夏休み期間は仕事は無し。援助は明けてからでいいらしい………。」



『…やっぱりな。


怜央が帰って来た時点で何か会議が行われるのはわかっていた。』




顎に手を置いて脳を必死に働かせた。




日向と淳が最近居ないのはそれか?


いや、暁月は1人で行動している。



棗と咲夜は本家で…情報か?



最近私に情報収集の仕事は無いのはそれか………?




色々と考えている途中パッと紘の顔が真ん前にくる。



『どうした』



「今は、何も考えなくていいから」



紘は私の髪を一束掬ってそれを握った。





「俺が、守るから」








紘の苦しげな表情にこっちが苦しくなる。





「今だけは、学生になろうよ」





紘はそう言って私を抱きしめた。