薇姫/獣帝




部屋から出て髪をわしゃわしゃと拭いた。


「琉稀」



『………紘』



食堂の方からフラフラと現れたのは紘だった。



『早いね』



「琉稀が早く来いって言った」



不機嫌そうに眉をひそめる紘。



眠いのか、目が半開き。



『海だと。


水着とかどうしよ。』



苦笑しながら言うと、紘は苦虫を噛み潰したような標準をした。




「………気にしなくてもいい」



『人様の目に毒だよ』



そう言って乾いた髪を後ろにはらってバスタオルを手に持った。



………バスタオルってどうすれば?



悩んでいると、恭輔が食堂から出てきた。



「あ、琉稀と紘おはよ」



『おはよ』



「おはよ」



私と紘も挨拶してバスタオルを少し持ち上げた。



『コレってどうすればいい?』



「あぁ、そこのかごに入れときな。」



恭輔の指差したのは、バスルームの横にある部屋の少し大きいかごだった。



それに投げ入れると、紘は怪訝な表情で私を見た。



「透璃起こさないと…」


恭輔は伸びしながら言った。


『起こしに行こうか?』



「いや、あいつ寝起き本当悪いから…」



『大丈夫だよ。


恭輔は用意しな』



そう言うと、恭輔はふわりと笑ってお言葉に甘えて、と二階に上がって行った。