薇姫/獣帝






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落ち着いた尚はすっかり元の明るさを取り戻していた。



というか、いつもより数倍明るい。



「尚ー、下りてくんの遅いんだけどー」



扉から声がして、見ると陽が立っていた。





ベッドの上に2人で並んで座っているのを見て、固まった陽。




「………何、大人の世界入っちゃった?」



「『死ねエロ野郎」』




「何だよー、冗談じゃん」



尚とピッタリハモって笑ってしまった。





陽はふて腐れながら下に視線を落として溜息をついた。




「渡さなかったのかよ、」




「ん?………あ‼」




陽が持ち上げた袋は、尚が持ってきて落とした袋だった。




『何、それ』



首を傾げながら聞くと、陽は微笑を浮かべながら髪を掻き上げた。




「來哉がそれ位なら食べれるだろうって事で差し入れ。」




袋を渡されて中身を見ると、紅茶と栄養補給食品、飴が入っていた。




『………』



「不器用な奴だからさ、尚に行かせたんだよ」



陽は笑って尚の頭をポンポンと叩いた。