薇姫/獣帝






「気持ちいいかー!?」




意識を頭から外界に戻すと隣に陽と恭輔が居た。



來哉はいつの間にか少し前に行っていた。




『気持ちいいに決まってんだろ‼』




「なら良かったよ‼


誘ったかいがあった‼」




自然とこんな状況だと声を大きくしないと聞こえないもので。




「じゃぁな‼



俺等は前に行く‼」




陽が大きな声でそう言い、スピードを上げて前に出ていった。




透璃と尚は1番前でギャーギャーと騒ぎながら走っていた。



そのいつもと変わらない姿に呆れる。





傍に聞き慣れたエンジン音を響かせる奴が来ているのがわかった。



「琉稀、楽しい?」


大きな声だけど、優し気で穏やかな声は私を気遣っている様だ。




『あぁ。





……………楽しくて、哀しいよ』








心が、叫んでるんだ。



痛むんだ。







「ーーーー同じだね」






紘がそう小さく呟いていた事には、気づかなかった。