薇姫/獣帝




「……………」


『汚れてて見えなかっただけでコレはここだよ』



「お、おぇう…」


声を裏返させながら反応した子。



「お前等、少しくらい待ってろよ…」



後ろから亮太の声がして振り向くと、すぐそこに亮太は居た。


「よ」


と手を上げてヒラヒラさせる亮太。



そいや、こいつ運転してたよな、さっき。



「だって、待ち切れなかったんだよ!」



「はいはい。



琉稀、バイクイジれるんなら手伝えよ」




亮太は顎でクイッと示されたのはいくつものバイク。



『…別にいいけど…』



「んじゃ決まり。


よーしやるぞー」




來哉達に目を向けると優しい目で私達を見ていた。


こくりと頷いて上に向かって歩き出した皆を見て思った。


…………いい総長だな。




と。



私は目を細めた後にバイクと人の群れに混じって行った。