來哉は鉄柵にもたれかかって寝てるし、透璃は日陰で首をカクカクと揺らしていた。
「琉稀、今日倉庫でーーー『ぁ、ごめん。今日は倉庫行かない』
尚の言葉を遮って私が言うと、寝ていた筈の來哉が私を睨んでいた。
「………何でだ」
『今日は用事があるの』
「………」
來哉は不服そうな顔をしていたけど、無視して私も目を閉じた。
「………変装とかないの?」
恭輔がニコリと屈託の無い綺麗な顔で微笑む。
『………』
「いいじゃん‼
理事長とも仲いいんだしさ!
取ってー、ウィッグ取ってー」
………五月蝿いな。
私が怪訝な顔で尚を見てると、陽がそれを見て煙草を吸いながら笑っていた。
「とーってー」
『解ったから』
イライラしてきてウィッグのピンとネットを外してウィッグを取った。
流れ出てくる私の藍色の長い髪。
もちろん染めた事はない。
地毛。
「それ、地毛?」
透璃が日陰からじっとこっちを見つめて聞いてくる。
『………何で?』
「いたんでないし、根本も綺麗に一緒の色だから」
『まぁ、地毛だけど』
私はそう言って壁に背を預けた。

