薇姫/獣帝




『飲み物ある?』


「あるけど………


水がいいか?」


伊織はそう言いながら部屋の隅にある扉を開けて私を見た。



『あぁ』



「…………」



柊は苦々しい表情をして俯いた。



「琉稀って水がすきなの?」



『んな訳あるか』



私は溜息を吐きながらソファに深く腰掛けた。



奴等は立ってるけど。



伊織は部屋から出て来てわたしにミネラルウォーターを渡した。




それを受け取ってバッグからアレを入れたポーチを出す。


「何それ?」


尚が私の手元を覗き込みながら聞いた。



『………ご飯』



「は?」


ポーチから出した小さいカプセルを2粒ミネラルウォーターで喉に流し込む。



喉が焼ける様な痛みを生み出すが、それを無視して目を閉じた。





「………飯?



何が?あれが?は?」



尚はさっきからぽかんとした間抜け面で私を見る。



私はうんざりした顔で頷く。