薇姫/獣帝




「だから、悪いのは俺」



「ちげぇ!


俺が………」



「じゃ、おあいこ。」



否定しようとした翔平に京汰は声を被せて言った。



「お前と、俺の関係。





プラマイゼロ。」




ニタリと笑って手を差し出す京汰。



翔平は自分に差し出されたその手を凝視した。



.・・・
「ずっと、親友なんだからさ」






翔平は一粒、涙を流してその手をとって立ち上がった。




「あれ?BLシーン終わり?」


ヒョイっと襖から顔を出した棗と、その後に続いて顔を出す琉稀に目を見張る2人。



「お、2人とも、いつから…」



『「ずっと』」



琉稀は申し訳なさげに、棗は楽しげに答えた。



「いやぁ、しかしそんな偶然もよくあったなぁ。



琉稀を拉致った奴が京汰の親友なんて」



「は?」



京汰1人は、棗の何気ない一言に低いを発した。




「………」



「……ぁ」

『………バカ』



「琉稀さん拉致ったって何すか?」



京汰が低い声を出しながら棗に問いた。



「ぇ、あ、の…そのぉ~…」



棗は目を泳がせながらしどろもどろに言葉を紡ぐ。




「………翔平…」


京汰は怒りを含んだ表情で翔平を見た。