「菜乃」 「うん?」 「お風呂、入ったら?暖かいよ」 「ありがとう…」 何でこんなに優しいんだろう? 私のこと心配してくれてたんだろうか? そんなこと、あるわけないよね。 わかってるけど、認めたくないと思ってしまう。 お風呂のお湯は温かくて、体の芯から暖まった。 ついさっき起きたばかりだとは思えないほどの沢山の出来事。 幸せを噛み締めている私は やっぱり馬鹿みたいだ。